スピーチエディタ

スピーチエディタは音声合成マークアップ言語(SSML)を視覚的に簡単に編集するためのツールです。

第3章 操作方法

スピーチエディタで読み上げるスピーチを編集するには次の手順で行います。

  1. テキストファイル読込またはクリップボードよりのテキスト貼付けで、読み上げるテキストを設定します。
  2. タグの編集でテキストにテキスト範囲を表わすタグや休止を指定するタグを設定します
  3. プロパティの設定でタグにプロパティにを設定し、音声変換する細かな指示を行います。
  4. 音声再生ボタンを押して、テキストを音声再生し出力を確認します。
    部分的にテキストを再生することも可能です。
  5. 音声再生に改善すべき点があれば音声のタグの編集やプロパティの設定を繰り返します。
  6. 出来上がったスピーチ編集結果ををSSMLファイルとして保存します。
  7. スピーチ編集結果を音声ファイルとして保存したい場合は「WAVEファイルで保存」を実行します。
    必要なら他のソフトを利用してWAVEファイルをMP3等の形式に変換して下さい。

3.1 テキストの設定

当ソフトにはテキストを編集する機能はありません。

テキストを設定するには次の2つの方法があります。

  1. ツールバーのテキスト読込ボタンを押してテキストファイルを読み込みます。
  2. WEBページなどから任意のテキストをコピーし、ツールバーの貼付けボタンでテキストを貼り付けます。

テキストを設定すると編集領域にテキストが表示されます。

テキスト設定

このとき1つの文が1行として表示されます。
文とはテキストを改行または「。」で区切ったものです。
文の区切りが不適切な場合は予めテキストを整形して下さい。
テキストを設定すると全文の範囲を表す文章タグが領域の左側に表示されます。

3.2 タグの編集

文(行)の選択

編集画面では1つの文が1つの行となります。
文(行)を選択するには、選択したい行の左側の領域の空いているところでマウスの左ボタンをクリックします。
複数の行を選択するには次の2つの方法があります。

  1. 開始行の左領域をクリックし、SHIFTを押しながら終了行の左領域をクリックします。
  2. 開始行の左領域でマウスの左ボタンを押下し、終了行の左領域でボタンを開放します。

文字列の選択

文字を選択するには選択したい文字の上でマウスの左ボタンをクリックします。
文字列を選択するには次の2つの方法があります。

  1. 選択したい文字列の開始文字をクリックし、SHIFTを押しながら終了文字ををクリックします。
  2. 選択したい文字列の開始文字でマウスの左ボタンを押下し、終了文字でボタンを開放します。

(注)複数の行に跨って選択することはできません。

文範囲タグの追加

文を選択して右クリックメニューで「新規タグ」を選択すると、文範囲タグが追加されます。
文範囲タグには選択された範囲に音声や韻律などの属性(プロパティ)を指定するためのものです。
文範囲タグが追加されると編集領域の左側に文範囲を表すタグ図形が表示されます。
文範囲タグは幾重にでも入れ子にすることができます。ただし範囲が交差することはできません。

文節タグの追加

文字列を選択して右クリックメニューで「新規タグ」を選択すると、文節タグが追加されます。
文節タグは選択された範囲にコンテンツや韻律などの属性(プロパティ)を指定するためのものです。
文節タグが追加されると文字列の上に文字列範囲を表すタグ図形が表示されます。
文節タグは幾重にでも入れ子にすることができます。ただし範囲が交差することはできません。

休止タグの追加

休止を追加するには、休止タグ領域(文字列の下の空白領域)で休止を入れたい文字と文字の間をクリックします。
の休止タグが表示されます。

編集領域

タグの選択

タグ図形をマウスでクリックするとタグが選択され赤色にかわります。

タグの削除

タグを削除するにはタグを選択し右クリックメニューで「タグ削除」または「休止削除」を選択します。

3.3 プロパティの設定

文範囲または文字範囲を表すタグには、プロパティを設定することができます。
文範囲タグまたは文節タグをクリックし選択すると、タグは赤色に変わり、右のプロパティ領域にプロパティが表示されます。
プロパティには音声、コンテンツ、韻律の3つのカテゴリーがあります。
各カテゴリーには複数のプロパティが含まれます。

プロパティの有効範囲

文範囲タグまたは文節タグに設定されたプロパティはそのタグの示す範囲中で有効です。
タグが入れ子になっている場合は、内包されたタグのプロパティが有効です。
但し、内包されたタグに設定されていないプロパティは外側の設定が有効になります。

音声

音声ではテキストを読み上げる話者を設定します。
話者として標準でインストールされているのはHARUKA(日本語、女性)、ZIRA(英語、女性)、DAVID(英語、男性)の3名です。
またhttps://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=27224で他の話者をダウンロードしてインストールすると話者が追加されます。
音声は文章タグおよび文範囲タグに設定し、話者がが変わる度に設定します。
全文で話者が1人の場合は文章タグに設定します。
一部の文のみを他の話者にするときは文範囲タグに設定します。
音声は話者の名前で設定する方法と、話者の言語、性別、年齢により最も適した話者を設定する方法があります。

音声設定

名前 話者を名前で選択します。ドロップダウンリストには現在インストールされている話者が表示されます。
名前を選ぶと、言語、性別、年齢は選択できなくなります。
空白を選ぶと以下の言語、性別、年齢による選択ができるようになります。
言語 話者を言語により選択します。ドロップダウンリストには空白(未指定)、日本語(日本)、英語(米国)およびインストールされている話者の言語が表示されます。
性別 話者を性別により選択します。ドロップダウンリストには空白(未指定)、男性、女性、中性が表示されます。
年齢 話者を年齢により選択します。ドロップダウンリストには空白(未指定)、子供、未成年、成人、高齢者が表示されます。

韻律

韻律はテキスト読み上げの音程、速度、音量を設定します。
変更する場合はチェックボックスをチェックすると値が設定できるようになります。
チェックがなければ上位の設定を引き継ぎます。

韻律設定

音程 テキストのベースラインの音程を-50~50の範囲で設定します。0が標準で、1で半音上下します。(実際はLow Midle highにしかならないようです)
速度 テキストの読み上げ速度を0.1~10の範囲で設定します。1が標準です。
音量 テキストの読み上げ音量を0~100の範囲で設定します。100が標準です。

コンテンツ

コンテンツはテキストの部分的な内容により読み方を指示したい場合に設定します。
必要な項目のみ設定し、設定の無い場合は上位の設定が引き継がれます。

コンテンツ設定

言語 話者を変えずに言語を変える場合に指定します。例えば日本語の話者に部分的に英語で読み上げて貰いたいときに指定します。
ドロップダウンリストより読み上げる言語を選択して下さい。
言語を変更しない場合は空白を選択して下さい。
種類 文字列を特別な意味で読み上げる場合に指定します。
ドロップダウンリストで空白(未指定)、日付、時刻、基数、序数、文字、電話番号より選択します。
日付 テキストを日付として読み上げます。 
時刻 テキストを時刻として読み上げます
基数 テキストを基数として読み上げます。
序数 テキストを序数として読み上げます。日本語では序数と基数の区別はありません。
文字 テキストを個別の文字 (綴り) として読み上げます。
電話番号 テキストを電話番号として読み上げます。
発音 文字列を既定の読み方とことなる発音で読み上げたいときに設定します。
文節タグの範囲のテキストが入力されたテキストに置き換えられて発音されます。
従って入力されるテキストはひらがなである必要はありません。
強調 文字列を強調して読み上げるときに指定します。
ドロップダウンリストで空白(未指定)、強い、ほどほど、なし、弱いより選択します。

3.4 休止の設定

休止タグには休止時間が設定できます。
休止タグをクリックし選択すると、タグは赤色に変わり、右のプロパティ領域に休止プロパティが表示されます。

休止設定

休止時間をミリ秒単位で設定します。

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